iPhoneに液晶漏れが起こったことはないでしょうか。iPhoneに液晶漏れが発生すると、画面が見れなくなったり、タッチやスワイプといった操作ができなくなったりします。iPhoneのシステムではなくガラスの修理となるため、修理料金も多額です。今回はiPhoneの液晶漏れについて、種類や症状が起こる原因、対策などを詳しく解説します。
iPhoneの液晶漏れに似た故障に、「画面割れ」があります。同じ液晶に関する故障です。それぞれの違いについて解説します。
「画面割れ」は文字どおり、iPhoneの画面が物理的に破損することです。画面に使用しているガラスが損傷を受け、多数のひび割れが発生します。タッチ操作は可能ですが、ひび割れが大きくなったり、内部の機器にまで破損がおよんだりすると使用できなくなります。
操作可能なことから、修理の緊急性が低いと思われがちです。しかし大事になるまで放置すると、操作不能になるため修理をおすすめします。
出典:スマートフォン修理 スマホバスター
液晶漏れは、画面割れよりも深刻な故障です。画面のガラス面よりも下層にある液晶。強い衝撃を受け、液晶内の液体が目に見えるガラス面にまで漏れ出してきたときに起こります。
液晶漏れが起こると、多くの場合はタッチ操作不可能です。また画面割れと違い、液晶漏れの起こっている部分の画面は一切映し出されません。また液晶漏れは次第に範囲を拡大するおそれがあるため、緊急性の高い故障です。
出典:スマートフォン修理 スマホバスター
iPhoneの液晶漏れには、いくつか種類があります。詳しくは後述しますが、液晶漏れの多くは画面に強い衝撃が加わったことが原因。液晶漏れの種類について解説します。
iPhoneの画面に「黒いシミ」のような症状が発生します。小さいシミから大きなシミまで、まるで黒いインクをこぼしたような症状です。これは液晶内の液体が流出したからでしょう。液晶漏れの中でも最も多く発生する症状です。
出典:スマホホスピタル
iPhoneの画面に縦や横、斜めなど、さまざまな角度に線が発生します。線が入るのも液晶漏れの症状の一つです。多少は操作できる可能性がありますが、症状が悪化すると黒いシミの発生にも繋がります。
出典:スマホホスピタル
iPhoneの液晶漏れが起こる原因を解説します。主な原因は外的要因が関係しており、衝撃や圧力によるものです。小型で持ち運びに便利なiPhoneだからこそ、起こりやすい故障とも言えるでしょう。それぞれ解説します。
iPhoneの液晶漏れの原因として、最も多い原因は衝撃です。画面に強い衝撃が加わると、当然ながら画面が割れます。上層のガラス面のみが割れると「画面割れ」。さらに下層の液晶まで割れてしまうと「液晶漏れ」が発生します。衝撃が原因の液晶漏れは、そのほとんどは画面割れと併発して起こるため、注意しましょう。
iPhoneの画面に強い圧力が加わることでも液晶漏れが発生。圧力が原因の場合、衝撃と異なり液晶漏れのみが発生する可能性があります。主にお尻部分のポケットにiPhoneを入れたまま座ったり、寝ているときにiPhoneを下敷きにしたりなどが原因です。iPhoneに体重がかからないよう、注意しましょう。
液晶漏れとは違いますが、よく似た現象が水没でも起こります。水没により、画面のガラス面に水が侵入。iPhoneの画面は常にグレー色がかった暗い色合いになります。タッチ操作が不能になる場合もあり、液晶漏れとよく似た現象が起こるでしょう。
iPhoneの液晶漏れを放置してしまうと、さまざまなトラブルが発生します。まず液晶漏れが起こっている部分は、タッチ操作ができません。タッチはもちろん、スワイプや長押しも無反応。肝心な部分が液晶漏れを起こすと、電話に出るアイコンやパスコード入力もできません。
さらに厄介なのは、勝手に操作することです。液晶漏れが起こると、触れていないのにタップしたことになったり、別の場所をタップしたりします。誤操作が増えるため、システム変更や商品購入などのときに苦労するでしょう。
液晶漏れの恐ろしい特徴は、いつの間にか範囲が広がっていることです。いつ起こるかは不明。「次の日、目が覚めると突然iPhoneの画面が真っ暗になっていた」ということもあり得ます。一切の操作ができなくなる前に、対策が必要です。
iPhoneの液晶漏れは、素早く対策することが大切です。そのまま放置せず、適切に対応しましょう。
Apple正規店で修理してもらいましょう。交換するパーツはすべて純正品。最も安心感があり、場合によっては保証で補えるためおすすめの方法です。しかし保証がないときの修理は高額、データの初期化や修理期間が長いなどのデメリットもあります。保証の有無やバックアップを調べてから依頼しましょう。
Apple正規店による修理はこちら:https://support.apple.com/ja-jp/repair
Apple加盟店ではない、非正規店舗は全国各地に多数あります。そのため液晶漏れした初日に持ち込み依頼が可能です。純正パーツを使用しない代わりに費用は低額、場合によっては即日修理もできます。デメリットは、キャリア下取りや保証の対象にならないこと。Appleのサポート期間であるかをチェックしてから、依頼しましょう。
緊急でiPhoneの画面を表示したい場合は、パソコンやテレビといった外部ディスプレイに映し出す方法がおすすめ。対応しているものであれば、iPhoneを操作することも可能です。またパソコンに接続した場合は、データのバックアップも可能。いつ操作不能になるかわからない、そんなiPhoneのデータを保存し、もしもの場合に備えましょう。
液晶漏れを起こしたことを機に、iPhoneを買い換えることも一つの手段です。ただし液晶漏れを起こしたiPhoneから、データをバックアップできるかが重要。もしもバックアップできない場合は、初期状態のiPhoneを使用します。
などをチェックした上で検討しましょう。
高額の修理費用を消費したりデータを消失したりしないために、iPhoneの液晶漏れを防ぐ方法を紹介します。液晶漏れの主な原因は、持ち主の不注意による落下や圧迫です。しっかり対策し、iPhoneを守りましょう。
現在、iPhoneに対応する耐衝撃性ケースは非常に多く販売されています。液晶漏れを気にする人は、ケースに入れると良いでしょう。シリコンやハードなどのタイプがありますが、画面を守るなら「手帳型」がおすすめ。操作しないときは常に画面を覆うため、不意な落下の衝撃をダイレクトに受けません。手帳型ケースでiPhoneを守りましょう。
液晶漏れの防止には、iPhoneの画面に保護シートを貼ると有効です。とくにフィルムシートと比べて「ガラスシート」の効果は絶大。抜群の耐久性を誇っており、前述したケースと組み合わせると、多少の衝撃でも画面は無傷です。
今回はiPhoneの液晶漏れについて、原因や症状、対策などを解説しました。いつ、どこで起こるかわからない液晶漏れは、一度起こると修理が必要な故障です。また誤操作や範囲拡大といった被害もあるため、事前の防止策や素早い対応が求められます。
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藤原 弘子
編集長